2022年の展望：コンポーザブル・アプリケーションによってデジタル・ビジネスが加速する

主要な所見

• 変化のリスク：ほとんどの企業は、ビジネス上の不測の事態への備えを強化できるツールとプラクティスへの投資によって、新型コロナウイルス感染症 (COVID-19) による破壊に対処した。ビジネスのレジリエンスと適応力は、多くのデジタル施策における主要な目的になった。しかし先進的な企業は、ビジネス成長のための積極的なイノベーションで未開拓の価値を探求し、変化というリスクに熟達することで、その先へと進もうとしている。

• フュージョン・チーム：ビジネス変化のスピードと、対応の遅れに対するビジネス成果の敏感な反応は、テクノロジとビジネスのどちらのエキスパートも単独では重要なビジネス目標を達成できない新たな状況をもたらした。そこでほとんどの企業は、必要とされる専門知識を総動員して、加速し続ける変化の需要に対処する常設の、または一時的な「フュージョン・チーム」を設立した。

• ビジネス・ケイパビリティ・パッケージ (PBC)：コンポーザブル・アプリケーション・アーキテクチャは、その基盤となっているサービス指向アーキテクチャ、マイクロサービス、メッシュのアプリ＆サービス・アーキテクチャ、API管理における従来のモジュール方式を、フュージョン・チームをはじめとする新たな状況に合わせて発展させている。コンポーザブル・アプリケーション・アーキテクチャは、プログラムによる排他的なアクセスを実現するために、アプリケーションのモジュール方式を発展させて、APIやイベント・トピックと共にパッケージ化されたビジネス・ケイパビリティ (PBC) に仕立てる。

推奨事項

CIOと協力して、ビジネスにさらなるレジリエンス、適応力、成長をもたらそうとするアプリケーション／ソフトウェア・エンジニアリング・リーダーは、以下を行う。

• コンポーザブル・アプリケーションへの投資拡大を優先的な領域に割り振ることを念頭に置いて、大胆さが最も必要とされるビジネス・コンテキストを特定するために、ビジネス部門のテクノロジストと協力する。

• コンポーザビリティをアプリケーションの主要な選定基準とするベンダー評価モデルを、全社のテクノロジ購入担当者に提供する。それによってポートフォリオに新たに追加されるベンダー・アプリケーションが、コンポーザビリティを基盤とする未来のアプリケーションのロードマップに沿うようにする。

• コンポーザブル・アーキテクチャにおけるPBCのガバナンスへの準備として、ベンダーおよびパートナーから提供されるものも含め、要求／応答APIとイベント・トピック・インタフェースを管理するコンピテンシを確立する。