コンテナとKubernetesに関するCTO向けガイド：FAQトップ10

主要な所見

• エンタプライズ・アーキテクチャとテクノロジ・イノベーションのリーダーは、ソフトウェアの俊敏性と開発者の生産性を高め、アプリケーションを近代化するために、コンテナ・プラットフォーム・ツールに投資したいと切望している。

• Kubernetesはクラウド・ネイティブ・アプリケーションを構築するための一般的なプラットフォームとなっているが、大規模な本番環境へのデプロイメントと、その運用を成功させるための適切なスキル、および成熟したDevOpsプラクティスが不足している。

• 大手クラウド・プロバイダーやコンテナ管理ソフトウェア・ベンダーは、クラウド・ネイティブ・アプリケーションのプラットフォームとして採用されることを目指し競い合っている。このような競争市場における主な差別化要因は、マルチクラウド管理、DevOpsツールチェーンの統合、統合セキュリティ、柔軟な従量課金モデル、製品の成熟度などである。

• 企業は、クラウド・ネイティブへの投資のROIを正確に測定し、その取り組みを発展・拡大させるために、適切な組織構造を確立しなくてはらないという課題に直面している。

推奨事項

テクノロジ・イノベーションを通じてビジネス・トランスフォーメーションを推進するエンタプライズ・アーキテクチャとテクノロジ・イノベーションのリーダーは、以下を実行する。

• Kubernetesプラットフォーム環境にコミットして拡張する前に、確固たるビジネスケースが存在することを確認し、適切なユースケースを特定し、DevOps文化を確立する。

• プラットフォームの選別、DevOps機能の標準化／自動化を推進し、開発者と協働して、クラウド・ネイティブ・アーキテクチャを促進できるプラットフォーム・チームを創設する。

• 本番環境へのデプロイメントには、個々のソフトウェアを組み立てるDIYアプローチを採用するのではなく、パッケージ化されたソフトウェア・ディストリビューションやクラウド・マネージド・サービスを主に選択する。その上で、不足部分を補うようなさまざまなテクノロジ・コンポーネントをそれらと統合し、スタックとしてのライフサイクル管理を簡素化することを重視して、マルチクラウド管理を実現させる。

• ソフトウェア開発の速度、リリースの完遂、運用効率の向上といったテクノロジ面の評価指標と、売り上げ拡大や顧客満足度といったビジネス面の評価指標の双方におけるメリットを正確に測定し、各ステークホルダーと共有する。