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2020年2月6日

ガートナー速報 2019年の世界の半導体消費は景気後退とメモリ価格下落の影響により減少したとの見解を発表

Appleが世界の半導体購入企業のトップに

米国コネチカット州スタンフォード発 - 2020年2月5日-ガートナーは本日、2019年の主要電子機器メーカーの半導体消費に関する調査結果を発表しました。2019年は世界の半導体消費全体の8.6%を占めたAppleが半導体購入企業のトップになり、Samsung Electronicsが8%で第2位につけました。

2019年の主要電子機器メーカーの半導体消費は、メモリ価格下落の影響もあり減少しました。Appleは、Apple WatchやAirPodsなどのウェアラブル製品の好調な売り上げにより、Samsung Electronicsに代わってトップに立ちました。Huaweiは、米中貿易戦争にもかかわらずビジネスが好調に推移し、2018年に続き第3位を堅持しました。

アナリストでシニア プリンシパルの山地 正恒は次のように述べています。「2019年の上位5社は2018年と同じ顔ぶれでしたが、いずれの企業においても半導体消費が減少しました。主な要因はメモリ価格の大幅な下落です。2018年は、多くの電子機器メーカーにとってメモリ価格の高騰が大きな負担となり、上位5社のメモリチップの消費は半導体消費全体の45%を占めていました。2019年にはこうした状況が改善し、その割合は36%に減少しました。その結果、主要メーカー各社は浮いた予算を活用し、より高性能なプロセッサやメモリを搭載して自社製品のパフォーマンスを向上させました」

世界の不確実な状況や景気後退も、2019年の半導体購入企業に大きな影響を及ぼしています。2019年には、米中貿易戦争、英国のEU離脱、日本と韓国の貿易紛争、香港民主化デモを含む政治的な摩擦の拡大により、世界経済が低迷しました。前出の山地は次のように述べています。「世界経済の環境悪化が、さまざまな電子機器の需要を引き下げる要因となりました。2019年の電子機器全体の売り上げは、2018年から0.2%減の47億ドルと推定しています」

Appleは、過去3年間トップの座を維持していたSamsung Electronicsを抑えて首位に立ちました。2018年の上位10社中9社は2019年も上位10社に残り、2019年はKingston Technologyに代わってHon Haiがランクインしました (表1参照)。電子機器メーカー上位10社の半導体消費は、2018年の39.9%から、2019年は39.5%に減少しました。

表1. 世界の電子機器メーカー上位10社の2019年半導体消費
(速報値、デザインTAMベース) (単位:百万ドル)

2018年

ランク

2019年

ランク

メーカー名

2018年

2019年

 2019年

シェア (%)

成長率 (%) 2018~2019年

2

1

Apple

41,390

36,130

8.6

-12.7

1

2

Samsung Electronics

42,512

33,405

8.0

-21.4

3

3

Huawei

21,181

20,804

5.0

-1.8

4

4

Dell

19,131

16,257

3.9

-15.0

5

5

Lenovo

17,670

16,053

3.8

-9.2

6

6

BBK Electronics

13,871

12,654

3.0

-8.8

7

7

HP Inc.

11,460

10,428

2.5

-9.0

10

8

Xiaomi

6,921

7,016

1.7

1.4

9

9

Hewlett Packard Enterprise

7,281

6,215

1.5

-14.6

11

10

Hon Hai

6,583

6,116

1.5

-7.1

   

その他

286,630

253,224

60.5

-11.7

   

合計

474,631

418,302

100.0

-11.9

TAM = Total Available Market (総市場規模)
出典:ガートナー (2020年2月)

2019年のAppleの半導体消費は前年比で12.7%減少しましたが、ウェアラブル市場においては、Apple WatchとAirPodsの売り上げが好調でした。スマートフォンでは、新型iPhone (iPhone 11 Pro) への3眼カメラ搭載によって半導体消費が拡大したことから、「Appleが新型iPhoneシリーズで大幅な値上げをせずに付加価値を提供できたのは、メモリ価格下落の影響によるところが大きいでしょう」と山地は述べています。

Samsung Electronicsは2019年の半導体消費が21.4%減少し、第2位に後退しました。山地は次のように述べています。「Samsungの結果は、メモリ価格の大幅な下落だけが原因というわけではなく、主要な電子機器市場での苦戦も要因といえます。特にスマートフォン市場と半導体ドライブ (SSD) 市場での苦戦が影響しています」

Huaweiは、米中貿易戦争の影響にもかかわらず第3位を維持しました。Huaweiの2019年の半導体消費は、スマートフォンの売り上げが好調であったこともあり、わずか1.8%の減少にとどまりました。一方、Xiaomiは、2019年は第8位にランクを上げました。Xiaomiは上位10社の中で唯一半導体消費が増加し、対前年比1.4%増となりました。

ガートナーのサービスをご利用のお客様は、ガートナー・レポート「Market Share Analysis: Top 10 Semiconductor Chip Buyers, Worldwide, 2019 (Preliminary)」で詳細をご覧いただけます。

ガートナーのサービスについては、こちらをご参照ください。
https://www.gartner.com/jp/products

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