Newsroom

プレスリリース

2020年9月24日

ガートナー、データとアナリティクスの取り組みを推進するために重視すべき12の役割を発表

データ/アナリティクス・チームの成功を阻む最大の障壁は、組織文化、リソース不足、データ・リテラシー

ガートナー ジャパン株式会社 (本社:東京都港区、以下 ガートナー) は、デジタル・ビジネスの実現に必須のデータとアナリティクスを推進するために重視すべき12の役割を発表しました。

デジタル・ビジネスの実現には、データとアナリティクスを中核に据えたデジタル・プラットフォームのサポートが不可欠です。デジタル・ビジネスが成功するかどうかは、最新のテクノロジをどのように利用していくかだけではなく、データとアナリティクスを活用するために必要な役割/スキル/組織文化をどのように編成してトランスフォーメーションを推進するかにかかっています。

ガートナーが2019年9~11月に世界で実施した第5回最高データ責任者 (CDO) サーベイの結果、データ/アナリティクス・チームの成功を阻む障壁の上位4つは、いずれも人的要素 (組織文化、リソース、データ・リテラシー、スキル/スタッフ) に関係していることが明らかになりました (図1参照)。

図1. 最大の障壁は、組織文化、リソース不足、データ・リテラシー

出典:ガートナー (2020年9月)

一方、ガートナーが2019年に実施したCEO/上級経営陣向けサーベイでは、「育成または改善が最も必要な組織的能力」として「タレント・マネジメント」(1位)、「テクノロジ・マネジメント」(2位) に続いて、「データ中心主義」が3位にランクインしています。このことから、効果的なデータ・ドリブンの意思決定を強化するために、CEOは企業全体のデータ・リテラシーの向上に注力していることが分かります。

マネージング バイス プレジデントの堀内 秀明は次のように述べています。「ガートナーの調査では、データ活用からビジネス成果を十分に得ていると認識しているITリーダーは非常に少ない状況です。そして、十分な成果の獲得を阻む主な障壁は、テクノロジに関するものではなく、人的な要素であるということも、多くの企業に共通することでしょう。しかし、どのような人的課題があり、それをどう改善すれば自社のビジネスに良い影響を及ぼせるかという点は、それぞれの企業や組織が置かれた状況、あるいは、各組織のデータ・リテラシーなどによって異なります」

ガートナーでは、データ/アナリティクス・リーダーが、以下の12の役割を今すぐ検討する必要があると提言しています。

サポートに関する役割

1.       CDO:組織を代表して、データの品質、信頼性、アクセスを向上させ、組織のデータ資産と外部のデータ・エコシステムから価値を生み出す責任を担う上級経営幹部。データを活用することで価値をもたらし、アナリティクスと企業情報ポリシーによってあらゆる形態のビジネス成果を実現する。

2.       データ/アナリティクス・マネージャー:データとアナリティクスのセンター・オブ・エクセレンス (COE) を管理する責任を担う。データとアナリティクスのデリバリを、組織横断的にサポートするほか、ビジネス目標に対するデータ/アナリティクスの貢献度を監視し、追跡する責任も担う。

3.       情報アーキテクト/データ・アーキテクト:ビジネス情報の影響力を高める役割を担う。情報資産によってどのようなビジネス成果が得られるかを見極め、定義し、分析することで、全社で共有すべきビジネス情報の一貫性を保ちながら提言を示す。

4.       アナリスト:領域の専門家として、または領域の専門家と密接に連携して、ビジネスの現状をデータに基づき分析する。データとアナリティクスのユースケースにより、さまざまなタイプのアナリストが、企業内のあらゆる組織に存在し得る。

5.       プロジェクト・マネージャー:ポートフォリオ内のすべてのプロジェクトを成功させる責任を担う。ビジネス上の優先課題に合わせて、期限内、予算内、範囲内ですべてのプロジェクトの計画、実施、デリバリを行う。

6.       チェンジ・マネージャー:組織的成果とビジネス成果を確実に達成する戦略を策定し、その戦略において、データとアナリティクスを用いた新しい仕事の進め方を従業員に促す。

データに関する役割

7.       データ・エンジニア:さまざまなデータ利用者 (データ・サイエンティスト、データ/ビジネス・アナリスト、市民インテグレーター、ビジネス部門ユーザーなど) が適切なデータにアクセスして利用できるように支援する。主に、データとアナリティクスの主要なユースケースをサポートするデータ・パイプラインの構築、管理、運用に責任を負うほか、データ・ガバナンスとデータ・セキュリティの要件への準拠も請け負う。

8.       リード情報スチュワード:組織全体に散在する情報スチュワードが、一貫性を保ち、目的を遂行できるようにするために、情報スチュワードの活動の方法や、その内容を同僚や情報ガバナンス委員会に報告する際の基準を確立する。

9.       MDMマネージャー:組織やビジネスに関して、マスタ・データ管理 (MDM) プログラムに影響を及ぼすような方針変更があった場合、中央チームによって、あるいはビジネス部門/機能領域/地域内で、評価および対処されるよう取り組む。また、IT部門と連携して、アーキテクチャ、データ・モデリング、統合、アプリケーション開発、データ品質テクノロジ、システム管理、セキュリティ、レポート作成に取り組む。

アナリティクスに関する役割

10.    アナリティクスとビジネス・インテリジェンス (BI) の開発者:レポート/ダッシュボード/インタラクティブ・ビジュアライゼーションを開発し、データウェアハウス/データ統合/データ・モデリングを利用してビジネス上の意思決定をサポートする。アナリティクス/BI機能の構築に加え、高品質のアナリティクス・ソリューションとBIレポートの配信およびデリバリを確実に実施する役割を担う。

11.    データ・サイエンティスト:定量分析 (統計学、アルゴリズム、マイニング) や可視化の手法を用いて、複雑なビジネス問題をモデリングし、ビジネスに関する洞察を見いだす責任を担う。

12.    AI/ML開発者:機械学習 (ML) や、(自然言語処理、画像認識、最適化など) 各種の人工知能 (AI) 機能を用いて、アプリケーションを全般的に改良する責任を担う。AI/ML開発者には、AIモデルの組み込み、統合、デプロイを行えることが求められるが、AIモデルの構築では専門家の助けを得る。

前出の堀内は、データとアナリティクスに関する役割について次のように述べています。「企業においてデータとアナリティクスの戦略的重要性が増しており、価値の向上と収益化を追求する経営幹部レベルのデータ/アナリティクス・リーダーの必要性も増しています。データ活用を推進し、より多くのビジネス成果を得たいと考えるITリーダーは、データとアナリティクスに欠かせない12の役割について理解を深め、順次強化していく必要があると考えます」

ガートナーのサービスをご利用のお客様は、ガートナー・レポート「データとアナリティクスに欠かせない役割とは」(APP-20-72) にて、詳細をご覧いただけます。
ガートナーのサービスについては、こちらをご参照ください。https://www.gartner.com/jp/products

ガートナーは、来る11月17~19日、「Gartner IT Symposium/Xpo 2020」をバーチャル (オンライン) で開催します。Gartner IT Symposium/Xpo 2020は、CIOをはじめとするITリーダーが、自社のリーダーシップ、テクノロジ、経営戦略の各アプローチをあらためて見直す場です。複雑で混沌とした状況において、これまでの常識や前提を捨て去り、これからの新たな可能性を追求し、現実的なビジネス課題の解決と、将来にわたる組織の成功に欠かせない知見やアドバイスを提供します。本プレスリリースに関連した内容は、前出の堀内が「データ活用を推進する上でどのような役割を強化すべきか」(11月17日、14:45~15:15) と題した講演で解説します。コンファレンスのニュースや最新情報はTwitterでもご覧いただけます (#GartnerSYM)。

ガートナーについて

ガートナー (NYSE: IT、S&P 500) は、世界有数のリサーチ&アドバイザリ企業です。ビジネス・リーダーが今日のミッション・クリティカルなビジネス課題の解決を実現し、将来にわたって成功する組織を築くために欠かせない知見、アドバイス、ツールを提供しています。

ガートナーのリサーチは、エキスパート主導かつ、実務担当者からの情報に基づき、データを重視したもので、この比類なきサービスにより、お客様が重要な課題に対して正しい判断を下せるよう導きます。業界や企業規模を問わず、ほとんどすべての職務領域にわたり、ガートナーは信頼されるアドバイザーならびに客観性を備えたリソースとして、世界100カ国以上、1万4,000社を超える企業に支持されています。

ガートナーは、意思決定者が未来に向けてビジネスを推進できるよう支援します。

詳細については下記Webサイトでご覧いただけます。

gartner.com/jp

報道関係各位からのお問い合わせ先