市場定義/説明
本書「カスタマーデータプラットフォームのマジック・クアドラント」は、このマジック・クアドラントの最初の版であり、「Market Guide for Customer Data Platforms」の後継です。
Gartnerが定義するカスタマーデータプラットフォーム(CDP)とは、企業がマーケティングその他のチャネルから入手した顧客データを統一することにより、マーケティングや顧客エクスペリエンスのユースケースに対応するソフトウェアアプリケーションです。CDPは、メッセージ、オファー、顧客エンゲージメント活動のタイミングやターゲティングを最適化し、個人レベルの顧客行動の経時的な分析を可能にします。
CDPの目的は、データ収集を一元化し、様々に異なるソースからの顧客データをプロファイルに統一することです。CDPによって、マーケターはコーディングや高度なクエリ技法を使用せずに、セグメントを作成・管理し、これらのセグメントを優先的なチャネルにプッシュすることができます。CDPは本来、マーケティングのユースケースに対応するために生まれましたが、データ管理やITなど、顧客対応に携わるその他の役割(例:セールスやサービス、サポート)からの関心も高まりつつあります。
デジタルマーケティングのリーダーたちは長年にわたり、マルチチャネルキャンペーンの設計、オーケストレーション、測定のため、様々なシステムを使用してきました。これらのシステムの多くは、ターゲティングのために顧客レベルのデータやオーディエンスの管理も行います。しかし、その過程で、様々なチャネル間(および競合するベンダーソリューション間)におけるデータガバナンスとオーケストレーションの課題が生じます。CDPは、様々に異なる顧客データを、マーケターがアクセス可能な一元化されたロケーションで収集・統一することにより、この課題の解決を目指しています。
CDPは、企業のマスターデータ管理を代替するものではありません。しかし、マーケティングでリアルタイムインタラクションのために顧客プロファイルデータ、トランザクションイベント、分析属性が必要になった時点で、これらを確実に利用可能にします。
CDPは最低限、以下のことを実行する必要があります。
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データの収集
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プロファイルの統一
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アクティベーション
CDPは、以下を提供するものとします。
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セグメンテーション
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統合
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データモデルの管理
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プライバシー
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分析レポート
オプション機能として、以下が含まれます。
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パーソナライゼーションとオーケストレーション:複数の属性および特質によって定義されるオーディエンスグループへの、マーケティングチャネル経由でのメッセージ、コンテンツ、オファー、インタラクションを最適化。この中には、ネクストベストアクション機能や、チャネル非依存のレコメンデーションエンジンによるマーケティング以外のチャネル(コールセンター、ライブチャットエージェントなど)へのインテリジェンスの提供が含まれます。
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同意と選好性の管理:個人データの取り扱い方法に関するエンドユーザーの選択や好みを収集・統合し、これらの選択を様々なマーケティングシステムおよびチャネル間で同期化。
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データサイエンスワークベンチ:標準で使用可能な予測モデルを越えて、CDP内部でRまたはPythonを使用し、機械学習モデルをインポートおよび管理することが可能。それに加えて、顧客エクスペリエンスを監視し、成功したキャンペーンセグメントに基づいて自己最適化するためのA/Bテストや多変量テストを可能にする。
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アカウントレベルの集約:B2Bデータエンリッチメント機能に支援されたアイデンティティ解決により、特定の企業に関連する連絡先をアカウントまたは組織レベルで集約し、アカウントベースマーケティングやB2Bリード管理に対応
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CXチャネルおよびシステムとの接続:カスタマーサービス/サポート、デジタルコマース、セールスなどの顧客エンゲージメント技術との間で、データを収集し、顧客属性やマーケティングエンゲージメントを提供。
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アイデンティティグラフおよびデータクリーンルーム:アイデンティティ解決パートナー(Merkle、LiveRampなど)とのパートナーシップを利用し、仮名を用いたウェブ訪問を追跡・特定。または、データクリーンルームを通じて広告の測定およびアクティベーションのユースケースに対応。
マジック・クアドラント
図1:カスタマーデータプラットフォームのマジック・クアドラント
出典:Gartner(2024年2月)
採用・除外基準
本マジック・クアドラント調査では、2023年8月28日の時点で、市場にとって最も重要な意味を持つプロバイダーとその製品を特定し分析しています。以下の採用基準は、本リサーチに含めるために分析担当者が必要と考える特定の属性を表しています。
採用対象となるには、プロバイダーは以下の基準を満たす必要があります。
CDPソフトウェアは最低でも、以下を実行する必要があります。
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データの収集:ファーストパーティの個人レベルの顧客データを、複数のソースおよびフォーマットから、オンラインとオフラインで、リアルタイムに、ストレージの制限なく取り込む(抽出する)こと。データは処理のために必要である限り、一般に元のソースと同じフォーマットのまま残されます。この中には、匿名および既知のファーストパーティID、行動、属性が含まれます。
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プロファイルの統一:個人レベルのプロファイルを統合し、属性をアイデンティティに結び付けること。これには、顧客を1つの世帯に集約することや、B2BまたはABMのユースケースに対応する、アカウントレベルでの集約が含まれます。
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アクティベーション:特に、電子メールキャンペーン、モバイルメッセージ、広告などの目的で、セグメントをアクティベーションの指示とともにエンゲージメントツールに送信することが可能であること。
ベンダーは以下のいずれかを満たしている必要があります(固定通貨で報告)。
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2022年のCDP製品のソフトウェアライセンス収益が7,500万ドル以上であること、または
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2022年のCDP製品のソフトウェアライセンス収益が5,000万ドル以上であり、かつ、CDP製品を実働環境で使用する新規クライアントが、2021年と比べて20社増えていること、または
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2022年のCDP製品のソフトウェアライセンス収益が2,500万ドル以上であり、かつ、CDP製品を実働環境で使用する新規クライアントが、2021年と比べて30社増えていること。
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2022年のCDP収益の少なくとも75%が、SaaS/サブスクリプション収益または新規ライセンス販売(オンプレミス)のいずれかのソフトウェア収益であること。
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企業のCDP収益の60%超が、北米およびEMEAに拠点を置くクライアントからの収益であること。
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本マジック・クアドラントのためにGartnerが定義した、強い顧客関心度の獲得において上位25社にランクインしていること。顧客関心度の計算に用いられるデータ入力には、以下のような公平な基準が含まれます。
特筆すべき選外のベンダー
Simon Dataは、採用基準を満たしませんでした。「2022年のCDP製品のソフトウェアライセンス収益が2,500万ドル以上であり、かつ、CDP製品を実働環境で使用する新規顧客が、2021年と比べて30社増えていること」という最低限必要な閾値に達しなかったためです。
評価基準
実行能力
Gartnerのアナリストは、プロセス、システム、方法または手順の質および有効性という要素でベンダーを評価します。評価の際には、それらの要素が、マーケティングチームのパフォーマンスを競争力のある効率的かつ効果的なものにしているか、さらに、収益、顧客維持および評判に好影響を及ぼしているかどうかを、Gartnerの市場に対する視点で考慮します。機能、サポート、サービスに関する幅広い要件がありますが、ベンダーの実行能力の重要な側面に留意することが重要です。
製品/サービス:定義された市場で競合したり、サービスを提供したりするコア製品やサービスのことです。これには、現在の製品およびサービス能力、質、機能群、スキル等が含まれます。市場定義/説明で定義し、小項目で説明したように、これは、ネイティブで提供されるか、OEM契約/パートナーシップによって提供されます。上記「採用・除外基準」で述べられている機能の実行に基づいて、ベンダーが評価されます。
企業としての全体的な存続性:ベンダーの全般的な財務健全性に加えて、ビジネスユニットにおける財務上および実務上の実績評価が含まれます。これには、ベンダーが当該製品の提供および当該製品への投資を継続する可能性に加え、現在のポートフォリオの中での当該製品の位置付けが含まれます。収益性と成長率、顧客増加率および維持率、R&D投資の証拠に基づいてベンダーが評価されます。
販売実行能力/価格設定:販売前の活動におけるベンダーの能力および活動を支える体制 これには、取引管理、価格設定および交渉、プレセール・サポート、ならびに販売チャネルの全体的な有効性が含まれます。販売前プロセスの支援、一般的なバイヤーおよびユーザーペルソナに関する理解、一般的な実装アプローチに関する理解、価格設定モデルおよび価格設定の柔軟性に関する情報に基づいてベンダーが評価されます。
市場対応力と実績:ビジネス機会の出現、競合他社の動き、顧客のニーズ変化、および市場ダイナミクスの変化に対して反応し、方向性を変え、柔軟に対応し、優位な成果を獲得する能力です。この基準は、市場の要求の変化に対するプロバイダーの過去の反応能力についても考慮します。製品アップデートの開発において顧客ニーズをどのように考慮しているか、カスタマーサクセスプロセスに関する情報、顧客のテクノロジー投資に対して測定可能なROIを提供する能力に基づいてベンダーが評価されます。
マーケティングの実行能力:ベンダーのメッセージを伝えるために立案されたプログラムの明瞭さ、質の高さ、創造性および有効性。これらは、市場に影響を与え、ブランドを推進し、製品の知名度を向上させるとともに、それらに対するポジティブな印象を顧客の脳内に植え付けることにつながります。この「マインドシェア」は、知名度、販売促進活動、ソート・リーダーシップ、ソーシャルメディア、紹介、および販売活動が総合的に影響して向上します。事業を行う地域市場における市場認知度に基づいて、ベンダーが評価されます。
顧客エクスペリエンス:評価対象の製品から顧客が期待する結果を得ることを可能にする製品、サービスおよびプログラム。具体的には、サプライヤー/バイヤー間における質の高いインタラクション、テクニカルサポートまたはアカウントサポートが含まれ、補助的なツール、カスタマーサポートプログラム、ユーザーグループの可用性、サービス品質保証が含まれる場合があります。クライアント満足度、テクニカルサポートおよび実装に関する情報、ならびに社内カスタマーサービスおよびサポート機能の可用性と存続性(カスタマーサクセスプログラム、サポートリソース、システム、ポリシーなど)に基づいて、ベンダーが評価されます。
経営:ベンダーが目標とコミットメントを達成する能力。この要素としては、ベンダーが効果的かつ効率的に事業運営を行う上で必要な組織構造の質、スキル、経験、プログラム、システムその他の手段が含まれます。経営の健全性に加え、プロフェッショナルサービスなどを介して、顧客に一貫して効率的に価値を提供する能力に基づいてベンダーが評価されます。
表1:実行能力の評価基準
| 評価基準 |
重要度 |
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製品/サービス
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高
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企業としての全体的な存続性
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中
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販売実行能力/価格設定
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高
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市場対応力/実績
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高
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マーケティングの実行能力
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低
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顧客エクスペリエンス
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高
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経営
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低
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出典:Gartner(2024年2月)
ビジョンの完全性
Gartnerのアナリストは、明確かつ論理的に説得力をもって説明するプロバイダーの能力を評価します。これ
には、現在および今後の市場方向性、イノベーション、顧客ニーズ、競争力が含まれます。さらに、Gartnerの市場に対する視点にどれほど合致しているかも含まれます。
市場の理解:顧客ニーズを理解し、それに応じた製品およびサービスを提供する能力。ベンダーは市場に対する明確なビジョンを示す必要があります。顧客の声に耳を傾け、顧客の要求を理解し、自社のビジョンを加えて市場の変化を形成または強化する必要があります。CDP市場における現在および新しく出現するトレンド、クライアントの優先事項と固有のニーズに関する理解に基づいてベンダーが評価されます。計画においては、具体的な市場状況に対処し、クライアントが直面している重要な問題にベンダーがどう対処するかを具体的な例で示すことが必要です。
マーケティング戦略:明確かつ差別化が図られた企業メッセージを、企業内で継続的に共有し、また、ソーシャルメディア、広告、顧客プログラムおよびポジショニング・ステートメントを通して外部に対して発信していること。自社の市場認知度の評価と、これを向上/強化するための計画、顧客ニーズを満たす製品/サービスのバンドリング、市場における自社のポジションを明確に差別化するメッセージ発信、顧客のニーズや期待事項に対する理解と即応性に基づいてベンダーが評価されます。
販売戦略:直接販売、間接販売、マーケティング、サービス、コミュニケーションに加え、市場リーチ、専門知識、テクノロジー、サービス、顧客基盤の範囲と深さを拡大するパートナーの適切なネットワークを利用した健全な販売戦略です。企業規模や成熟レベルの異なる(たとえば様々なニーズを持った)顧客向けに、販売戦略をどのように適応させているかに加え、専任のセールスリソースについての理解およびパートナーネットワークに関する情報に基づいてベンダーが評価されます。
サービス(製品)戦略:現在と将来の課題を明確にしながら、市場の差別化、機能性、方法論および機能群に重点を置いた、製品開発および製品販売のアプローチ。ベンダーの製品ロードマップ、クライアントの重要なニーズにソリューションがどのように対応しているか、実装の成功度、個々の問題/クライアントの要求に対応する新しいアプローチの開発方法、サードパーティとの統合/エコシステムパートナーシップに基づいてベンダーが評価されます。
ビジネスモデル:継続的な成功を達成するためのベンダーのビジネス提案の設計、ロジック、および実行。事業全体におけるCDP製品の重要性、重要なパートナーシップまたはM&A戦略に基づいてベンダーが評価されます。
業種/業界戦略:垂直市場を含む、個別の市場区分が抱える特定のニーズを満たすことを目的として、資源(販売、製品、開発)、スキルおよび製品を割り当てる戦略。業種/業界固有の製品ロードマップ/パートナーシップに基づいてベンダーが評価されます。
イノベーション:投資、統合、守備的もしくは先制的な行動を目的とした、資源、専門性もしくは資本の直接的、間接的、補完的、および相乗的な配置。イノベーションによる差別化、特許/商標権/固有の知的財産、開発計画、および市場に出現しつつある新しいテクノロジーと開発計画の整合性に基づいてベンダーが評価されます。
地理的戦略:いわゆる「ホーム」である自国・地域以外の場所に特有のニーズを満たすことを目的として、直接的か、あるいはパートナー、チャネルおよび関連会社を通し、その地域および市場に合わせた方法で、資源、スキルおよびサービスを割り当てるプロバイダーの戦略。様々な地域の顧客特有のニーズに応じたロケーションおよび製品機能をサポートする地域固有のパートナーシップに基づいてベンダーが評価されます。
表2:ビジョンの完全性の評価基準
| 評価基準 |
重要度 |
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市場の理解
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高
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マーケティング戦略
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低
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販売戦略
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中
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サービス(製品)戦略
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高
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ビジネスモデル
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低
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業種/業界戦略
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中
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イノベーション
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高
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地理的戦略
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低
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出典:Gartner(2024年2月)
クアドラントの説明
リーダー
本マジック・クアドラントの「リーダー」は、大企業のカスタマーデータプラットフォームの中核的なユースケースに対応可能であることが実証されています。一部の業種特有のニーズにOOTBで対応する能力や、規制(例:GDPR、HIPAA)へのコンプライアンスも含めて、様々な業種に対応する幅広い専門知識があります。リーダーはこの市場のプロバイダーとして「最低限必要な」機能以上に進化しており、市場に対する中長期的な視点を備えています。リーダーの多くは、イノベーションに対する明確な使命を持ち、印象深く潜在的にディスラプティブな製品ロードマップを掲げると同時に、現時点でこれらのイノベーションによる優位性を実現できるよう、クライアントを支援します。
チャレンジャー
本マジック・クアドラントの「チャレンジャー」は、強力な実行能力と製品機能に秀でており、重要機能評価における少数のユースケースにうまく対応できる強みを備えています。その一方で、本評価の「リーダー」に共通する、一定の業種および大企業への浸透度には欠けています。「チャレンジャー」の製品ロードマップは、マーケターが求める、新しく出現するダイナミックな問題には幅広く対応していません。チャレンジャーは、潜在的な要求に対する概念に向けたペースを設定するよりも、マルチチャネルマーケティング部門に関する既存顧客のニーズと戦略的な方向性に重点を置いています。
概念先行型
本マジック・クアドラントの「概念先行型」ベンダーは、まだ実現されていない、潜在的にディスラプティブなイノベーションを掲げた製品ロードマップによって定義されます。高度に構成可能なアイデンティティ解決、アイデンティティマッチングのルール、クライアントの業種向けのユニークな戦略、データウェアハウスの統合など、今までにない高度な機能を提供しようとする野心により業界をリードしています。しかし、一部の顧客や見込み客にとって高度すぎて使えない機能に注力しているため、最小限の実行能力しか発揮できていない場合があります。
特定市場指向型
本マジック・クアドラントの「特定市場指向型」ベンダーは、市場に対する狭い視点を採用しているため、そのテクノロジーは非常に明確に限定された業種またはビジネスモデルに適合するものとなっています。そうしたテクノロジーは、既存の全社的テクノロジー契約の一部分として使用される場合もあります。このクアドラントに属するCDPベンダーは、データ収集、プロファイル統一、アクティベーションを含めて、CDPの基本要件と同等の機能を提供しています。この市場におけるディスラプティブなイノベーションへの中長期的な視点を実証している例は、ほとんどありません。このクアドラントに属するベンダーの顧客は、ABM機能、メディアオーケストレーション、モバイルアクティベーションなど、ニッチな機能に適したCDPを採用しています。
市場状況
CDP市場が汎用的な機能としての段階に達していることから、本調査では、市場に対する中長期的な視点を実証する能力を基準にベンダー各社を評価しました。この中には、整理統合や市場縮小に向かいつつある、絶え間なく変化するダイナミックな市場の中で、ベンダー各社が機能の開発をどのように計画しているかが含まれます。既存の機能はますます当たり前のものになり、差別化の機会は限られています。その結果、バイヤーは市場の変化に対するCDPベンダーの対応(イノベーション能力など)を示す指標を使用しています。ベンダーの存続性、現在の業績、およびその業績が今後も続く可能性があるかどうかについても、バイヤーは考慮しています。
この評価では、主に北米と西欧のビジネスユーザー向けに、各ベンダーがマーケティングおよび顧客エクスペリエンスのユースケースに、どのように対応できているかに焦点を当てています。
市場概要
ベンダーは顧客がテクノロジーの価値を現実化するための支援に注力する必要がある
本マジック・クアドラントは、CDP市場が込み入った時期に発行されました。バイヤーにとって選択肢がこれほど多かったことは過去になく、統一された顧客データから価値を実現する方法がこれほど多かったこともありませんでした。
マーケティングテクノロジーのロードマップにCDPをどのように織り込むか、さらに、全社的な顧客データ管理アーキテクチャにCDPをどのように取り入れるかをめぐって、年を追うごとにクライアントの関心が持続的に拡大していく状況が見られました。今回の調査で評価したベンダーの平均的なCDP取引金額は、2019年と比べると82%増です。しかし、数年にわたって関心が拡大した末に、CDPの誘因力はピークに達した感があります(Power Up Your Customer Data Technology Stackを参照)。飽和状態となった時期を過ぎ、CDPは成熟市場であることを示すエビデンスが早くも見られるようになりました。2023年の調査回答者によれば、導入済みのCDPの数は平均2.2であり、1 2022年の調査結果の2.9から減少しています。2これらの投資に対するマーケターの関心が低下するにつれ、テクノロジー投資の責任が再びIT部門に戻りつつあります。
長期にわたり多様な製品を提供している「メガベンダー」を含む、存続性の高い、安定した数のプロバイダーに落ち着きつつある市場では、統合の動きが予想されています。成熟市場は、買い手市場になる傾向があります。バイヤーがアーキテクチャを統合し、冗長性を排除しようとするためです(Martech Staples Face Consolidation as Privacy-Aware Data Solutions Bloomを参照)。
本調査の対象となったベンダーも、半数近くが市場統合の兆しがあると認めています。一部のベンダーが「出口戦略」の計画を立てる一方で、「コンポーザブルCDP」の価値提案への転換、マルチチャネルマーケティングハブとの統合、あるいはアクティベーションよりもむしろ顧客データの使いこなしを望んでいる大多数の技術系ユーザーへの対応を表明しているベンダーもあります。メガベンダーの影響、企業データストレージの一元化へのトレンド、CDPのモジュール化の進行、低い利用率は、重大な変化が起こりつつある市場にとって逆風です。そうなると、これら4つの異なる流れが、3~5年の戦略的プランニングサイクルにおいて、どのように価値につながるかを適切に予測することがバイヤーの課題です。約10年の歴史しかないCDP市場の感覚からすれば、ほとんど永遠のように長い期間と言えます。
マーケティングを超えて進化するCDP
マーケターは長年にわたり、マルチチャネルキャンペーンの設計、オーケストレーション、測定のため、様々なシステムを使用してきました。システムの多くは、ターゲティングのために顧客レベルのデータやオーディエンスの管理も行います。その過程で、様々なチャネル間、および競合するベンダーソリューション間で、データガバナンスとオーケストレーションの課題が生じます。マーテックの分野で約10年前に登場したCDPは、様々に異なる顧客データを、マーケターがアクセス可能な一元化されたロケーションで収集・統一することにより、この課題の解決を目指しました。セールスや顧客サービス、サポートなど、データに依存する他の部門も、このテクノロジーの魅力をすぐに理解し、CDPをめぐる熱狂が始まりました。
データ管理、IT、および顧客対応に携わるその他のステークホルダーの関心が高まっています。本調査の対象となったベンダーの大部分が指摘しているように、CDPの購買グループの構成は、IT部門が50%超です(例:CIO、CTO、CDAOの直属を含む)。実際、顧客データおよびシステムをIT部門の管理下で一元化していると回答した企業が4分の3以上(78%)に達しています。このため、専門化したマーケター中心型のテクノロジーの戦略を策定し、資金調達、選択、導入、活用するマーケティング部門の自律性は低下しつつあります。1 IT部門がCスイートの複数の役職者の下で活動する傾向が強まっている状況から、このような多部門横断型の購買グループが生まれています。その一方で購買グループは、マーケティング以外の企業ニーズを満たすような実装・拡張を行うベンダーの能力について、厳しい質問を浴びせています。テクノロジーの選択に対するマーケティング部門の自律性の縮小が進む中で、78%の回答者が、事前に承認済みのベンダーとプラットフォームからソリューションを選ばなければならないと回答しています。
CDPの機能は概して標準化されていますが、ステークホルダーの多様化とともに、CDPテクノロジー市場の各セグメントは、より明白になっています。製品が多様なビジネスのユースケースにどれほど特化しているかに基づいて、ベンダーは一連のサブカテゴリーに分岐しています(Critical Capabilities for Customer Data Platformsを参照)。これらのユースケースは、どれも特にIT中心型ではない点に注目すべきでしょう。にもかかわらず、IT部門はCDPの選択において大きい発言権を持っています。
マーケターは、予定しているCDPプロジェクトがどんなタイプのものであるかを慎重に解析する必要があります。CDPがマーケティング部門だけのものか、IT部門とマーケティング部門のパートナーシップのためか、それともCXと関連するCスイートのすべてのステークホルダーのためであるかを判断する必要があります。どの部門が投資の推進力を握っているかにかかわらず、マーケティング部門が連合を指揮し、その過程で自身のニーズが確実に満たされるようにする必要があります。
持続可能な市場への過程で起こった4つの出来事
Gartnerはようやく、CDP市場が、プロバイダー市場のすべてのセグメントに共通する少数のコア機能で標準化された今、初めてマジック・クアドラントを発行しています。これはCDPの勝利の瞬間であり、ついにCDPがすべての中堅企業と大企業のマーテックスタックで居場所を勝ち取った、とお考えかもしれません。確かに、CDPはマーテックスタックへの高い普及率を達成しており、2023年のMarketing Technology Surveyでは67%の回答者がCDPを採用していると回答しています。1しかし、持続可能な市場へ過程で、おかしな出来事が4つ起こりました。
まず最初に、大手のエンタープライズアプリケーションプロバイダー(主としてCRM/ERPプロバイダー)すなわちEAPが、CDPの機能は自分たちの利益になると考えました。これらのエンタープライズアプリケーションプロバイダーは、何百万ドルも費やしてスタンドアロンのマーケティングアプリケーションを買収した結果、自身のデータ管理上、これらのアプリケーションがしばしば頭痛の種になることを実感しました。これらのメガベンダーは、統一されたプロファイルと統制されたデータアクティベーションが、マーテックのポートフォリオの中だけで必要なわけではなく、他のビジネス部門(例:CX、財務、製品)もまた、顧客プロファイルの堅牢なソースと、全体的な製品ポートフォリオの内外で他のワークフローをアクティベートする能力を必要としていることに気付きました。
様々な企業部門に、統一された顧客データを提供するというメガベンダーの戦略が効果的であることは明らかです。このような「統合型」ソリューションの普及は急速でした。複数のCDPを購入するバイヤーは減少し、プロバイダー各社は市場統合が起こりつつあると指摘しています。この統合が進めば、安定した数の、存続性の高いおなじみのプロバイダー(メガベンダーと統合型ソリューションの他、長い歴史のある多角化した製品を含む)に落ち着くことが予想されます。
しかし、統合への過程で、2番目の出来事が起こります。企業がデータストレージと管理を一元化しつつあることです。事実、EAPはこのトレンドに乗じていますが、Snowflake、AWS、Googleなどのクラウドデータインフラストラクチャプロバイダーも同様です。バイヤーはファーストパーティマーケティングデータだけでなく、すべての企業顧客データの統一を望んでいます。その目的はビジネス用途だけではなく、アナリティクスやモデル開発など、バックオフィスでの利用も望まれています。
コンポーザブルCDPやリバースETLツールは、すでに提供されているストレージとコンピュートにプロファイル管理、アクティベーション、ガバナンスを追加して、既存のクラウドデータインフラストラクチャ投資を補完します。このアプローチの訴求力が、3番目の出来事につながります。一部の独立系CDPが、個別のデータウェアハウスへの投資を補完し、パッケージ化されたCDPアプリケーションによく似たモジュール式の展開オプションを発表しました。クラウドデータウェアハウスのストレージおよびコンピュートとペアになった、コンポーザブルCDPという「ソリューション」は、より一般的なフルスタックのCDP製品の複製物です。これに対し、大手のEAPや顧客データインフラストラクチャプロバイダーは、必ずしも不賛成というわけではありません。というのは、ゼロコピーデータなど、フェデレーテッドコンピュートのイノベーションが、パッケージ化されたCDPとDIY/モジュール式オプションの間にある緊張関係を取り除くのに役立ったからです。成熟したデータエンジニアリングとデータサイエンス部門のあるクライアントにとって、この「コンポーザブルCDP」ソリューションの目的は、コストを負担し、冗長なデータサイロを減少させ、ビジネスユーザーと技術系ユーザーの異なるニーズにうまく対応することです。
まだ、4番目の出来事が待っています。ビジネスユーザーは、実際にはCDPをそれほど多用していません。CDPの「利用率が高い」と回答したのは、調査したマーケターのわずか17%でした。1 ジャーニーオーケストレーションをサポートする重要なテクノロジーに関する質問では、CDPがこのオペレーションに必要不可欠であるにもかかわらず、リストで高い順位にCDPを挙げたビジネスユーザーはほとんどいませんでした。マーケターはその代わりに、これらの機能をABMプラットフォーム、マーケティングオートメーションプラットフォーム(MAP)、MMHなど、他のソリューションで利用しているようです。これらのソリューションは、キャンペーンやジャーニーの作成、現在のキャンペーンやジャーニーインタラクションの最適化による収益性の促進、今後の計画立案や過去のキャンペーンの評価など、確かにマーケティング業務に役立っています。マーケターはCDPのことを、自分たちの仕事が実行される場所というよりむしろ、イネーブリングテクノロジーと考えています。
本質的に、マーケターはより優れたプロファイル管理を欲していません。彼らが欲しているのは高い収益性と結果であり、プロファイル管理はそのための手段です。これが原因の一端となって、EAPプロバイダー、さらに重要なのはスマートハブCDP、B2B特化型CDP、そして新興のMMHプロバイダーが、既存のマーケティングワークフロー(ジャーニーオーケストレーション、需要創出など)に、CDP機能を埋め込むという動きに出ました。ファーモグラフィックスやアカウントマッピングデータ、消費者セグメンテーションデータ、アイデンティティグラフなどにも、これらのフロントオフィスワークフローの有用性を高める目的で、CDP機能がパッケージ化される場合があります。スマートハブがMMHに変換されるか、あるいはデータ統合CDPになる方向へ一般化されるにつれ、スマートハブとデータ統合CDPの違いは、それほど重要ではなくなっています。むしろ、CDPは対象とするバイヤーセグメントに基づいて自身を分類しているようであり、EAPやデータスペシャリストとして競争しています。スマートハブか、それともデータ統合CDPかという以前の区別は、もはや根拠を失っています。
根拠
1 2023 Gartner Marketing Technology Survey:本調査は、テクノロジーの取得、採用、使用の現状について、テクノロジースタックの管理に関するべストプラクティス、使用されている具体的なテクノロジー、その普及度を含めて調査することを目的とします。本調査は、2023年の5月末から6月にかけてオンラインで実施されました。計405人の回答者がそれぞれの母国語で調査に回答しました。内訳は北米(n = 200)、西欧(n = 173)、北欧(n = 32)です。調査への参加資格は、2022事業年度における全社の年間収益が1億ドル以上の企業であり、回答者の80%が年間収益10億ドル以上の企業に在籍しています。回答者の業種は多岐にわたっています。内訳は、金融サービス(n = 39)、保険(n = 39)、製造(n = 41)、消費財(n = 38)、小売(n = 39)、旅行/ホスピタリティ(n = 34)、ヘルスケア(n = 38)、製薬(n = 31)、メディア(n = 34)、テクノロジー製品(n = 34)、IT/ビジネスサービス(n = 38)です。回答者は全員が上級の意思決定者であることを条件としました。回答者の日常的な担当業務の大部分は、主にビジネスまたはIT特化型のマーケティングに属しています。回答者の62%がマーケティング部門、18%がブランド管理、11%が製品マーケティングおよびマネジメント、9%が顧客エクスペリエンス、2%がITその他の部門に属しています。
2 2022 Gartner Marketing and Communications Technology Survey:本調査の目的は、テクノロジーの取得、採用、使用の現状について、テクノロジースタックの管理に関するべストプラクティス、使用されている具体的なテクノロジー、その普及度を含めて調査することです。2022年5月から6月上旬にかけて、422人の回答者を対象に調査を実施しました。内訳は、北米(米国およびカナダ)が228人、西欧(英国、ドイツ、フランス)が159人、北欧(デンマーク、ノルウェー、スウェーデン)が35人です。回答者は上級の意思決定者であることを条件としました。回答者の日常的な担当業務の大部分は、主にビジネスまたはIT特化型のマーケティング(n = 324)あるいはビジネスまたはIT特化型のコミュニケーション(n = 98)に属しています。回答者の78%が、年間収益10億ドル以上の企業に在籍しています。回答者の業種は多岐にわたっています。内訳は、金融サービス(n = 57)、テクノロジー製品(n = 37)、製造(n = 49)、消費財(n = 50)、メディア(n = 40)、小売(n = 56)、ヘルスケア(n = 52)、IT/ビジネスサービス(n = 32)、旅行/ホスピタリティ(n = 49)です。本調査は、マーケティングに携わる324人の回答者に焦点を当てています。マーケティング回答者の56%がマーケティング部門の直属であり、残りの回答者はマーケティングおよびコミュニケーション、マーケティングコミュニケーション、ブランド管理、顧客エクスペリエンス、または製品マーケティングおよび管理部門に属しています。これらの回答者の65%が、マーケティングテクノロジーに関連する意思決定に全責任を負う立場であり、残りの回答者は、マーケティングテクノロジーに関する意思決定を担当するグループのリーダーまたはアドバイザーです。
免責条項:本調査の結果は、グローバルな知見や市場全体について表したものではなく、回答者と調査対象企業のセンチメントを反映したものです。
評価基準の定義
実行能力
製品/サービス:ベンダーが特定の市場に向けて提供する主要な製品およびサービス。自社から直接提供するか、OEM契約およびパートナーシップによって提供するかにかかわらず、前述の市場定義で定義し、小項目で説明したように、現在の製品およびサービスの能力、品質、機能群、スキルなどが含まれます。
企業としての全体的な存続性:存続性には、総合的な企業の財務状況、事業単位の財務上および実務上の成功、そして、個々の事業単位が製品に対して継続的に投資していく可能性、継続的に製品を提供していく可能性、ならびに企業の製品ラインを最先端のものに改善していく可能性に対する評価が含まれます。
販売実行能力/価格設定:販売前の活動におけるベンダーの能力および活動をサポートする体制。これには、取引管理、価格設定および交渉、プレセール・サポート、ならびに販売チャネルの全体的な有効性が含まれます。
市場対応力/実績:ビジネス機会の出現、競合他社の動き、顧客のニーズ変化、および市場ダイナミクスの変化に対して反応し、方向性を変え、柔軟に対応し、優位な成果を獲得する能力です。この基準では、ベンダーの過去の対応実績についても考慮します。
マーケティングの実行能力:企業メッセージを伝えるために立案されたプログラムの明瞭さ、質の高さ、創造性および有効性。これらは、市場に影響を与え、ブランドや事業を推進し、製品の知名度を向上させるとともに、製品/ブランドおよび企業に対するポジティブな印象を購入者の意識に植え付けることを目的としています。この「マインドシェア」は、知名度、販売促進活動、ソート・リーダーシップ、口コミ、および販売活動が一体となって促進されます。
顧客エクスペリエンス:評価対象の製品に対する満足をもたらすための顧客との信頼関係、製品、サービスおよびプログラム。これには特に、顧客が受ける技術サポートやアカウントサポートの体制が含まれます。また、補助的なツール、顧客サポートプログラム(およびその品質)、ユーザーグループの有無、サービス品質保証なども含まれます。
経営:目標やコミットメントの達成に向けた企業の能力。この要素としては、企業構造の特性が挙げられます。企業が効果的かつ効率的に事業運営を継続するために必要なスキル、経験、プログラム、システムおよびその他の手段が含まれます。
ビジョンの完全性
市場の理解:購入者の要望やニーズを理解し、その理解を製品やサービスに反映させるベンダーの能力。高水準のビジョンを示すベンダーは、購入者の要望やニーズに耳を傾けて理解し、その要望やニーズを形にし、また、新たなビジョンを加えて、さらに発展させることができます。
マーケティング戦略:明確かつ差別化された企業メッセージを、企業内で継続的に共有し、また、ウェブサイト、広告、顧客プログラムおよびポジショニング・ステートメントを通して外部に対して発信していること。
販売戦略:事業展開範囲、スキル、専門性、技術、サービスおよび顧客基盤をより幅広く、強固にするために、直接販売および間接販売、マーケティング、サービスおよびコミュニケーション関連会社などのネットワークを効果的に利用した製品販売戦略。
サービス(製品)戦略:現在と将来の課題を明確にすると同時に、他社との違い、機能性、方法論および機能群に重点を置いた、ベンダーによる製品開発および製品販売のアプローチ。
ビジネスモデル:ベンダーの基本的なビジネス提案における健全性および論理性。
業種/業界戦略:垂直市場など、個別の市場区分が抱える特定のニーズを満たすことを目的として、リソース、スキルおよびサービスを割り当てるベンダー戦略。
イノベーション:投資、統合、守備的もしくは先制的な行動を目的とした、リソース、専門知識・技能もしくは資本の直接的、間接的、補完的、および相乗的な配置。
地理的戦略:「本拠地」である自らの国・地域以外の場所に特有のニーズを満たすことを目的として、直接、またはパートナー、チャネル、子会社を通じて、その地域および市場に合わせた方法で、リソース、スキルおよびサービスを割り当てるベンダー戦略。